介護事業の運営
介護事業って基本的には公定価格で金額が決まるので、
なかなか利益を出すのは難しいんですよ。
施設ですと、定員が決まっており、
満床がマックスとして、そこから空きベッドで収入が減っていきます。
ホテルや旅館で空きがでたらそこは2度と売れない。
腐らせて捨てる生ものと一緒なんですよね。
介護報酬については、国保連からとりっぱぐれはないのですが、
入金が2か月後になります。
5月サービス分が入金は7月末。
資金繰りが厳しい場合、ファクタリングサービスのお誘いもあったりして、
銀行ほか金融業者から資金を先取りして、手数料を払う
みたいなサービスもあります。
一度手を出すと、なかなか抜け出せそうもないのでやっていませんが。
手数料も馬鹿にならない金額です。
介護保険法の改定が3年に1度あります。
社会保険財政が厳しいので、基本的には抑えにかかってきます。
生かさず殺さず
業種別、例えば特養、老健、デイサービスなどで利益率を調査します。
そこで、利益率が5%を超えるようですと、それを下げる改定が行われます。
3%くらいですと、なんとかセーフの印象です。
100万円投資して年間3万円の利益
そんな感じです。
それが最近はかなり厳しい運営状況にあります。
今までも、ライバル事業者の増加、それも相まっての人材確保難
そして、コロナ禍に入り、コロナでの休業、利用控え
などなど、前途多難です。
まあ、そこをどうやっていくかが試されるところです。
同じ環境の中でも、利益を出しているところもありますし、
今は損失が上回っていても、今後の展開で上向きに転じようとしているところもあるでしょう。
介護人材の不足からIT化が叫ばれています。
しかし、介護ロボットと呼ばれるものは、まだまだな印象です。
最大の目的は、人を減らしても現場が回せることにあります。
人海戦術的な介護現場から、少しでも人を減らしても大丈夫にする。
そういった意味でいえば、まだまだ一歩も踏み出せていない状況です。
離床センサーで夜勤者を減らせた、というレポートはあったりしますが、
疑問が残ります。
特養で加算を付けて離床センサー、見守りセンサーの導入を促し、
実験中といったところではありますが、効果がでるものを期待したいですね。
施設であれば、建物の保守、修繕にも多大なお金がかかります。
エレベーターや火災報知器等の保守点検
館内空調機や外壁補修、防水対応などなど。
電気代や水道代も、月々の金額もかなりかかります。
難題ばかりの介護事業運営ですが、
日々笑顔を忘れずに頑張っていきたいと思います。